戦国時代から続くコミュニケーションの場

現代の職場では、従業員の働きやすさや幸福感を追求するために、福利厚生プログラムがますます重要視されるようになりました。
そんな中、戦国時代からコミュニケーションや戦略的な場としても機能してきた茶の湯が生み出す人間関係は、現代の社会にも通ずるのではないでしょうか?

茶室には、「にじり口」という大人一人が膝をつき、頭を下げてやっと通れるぐらいのとても狭い入り口から入ります。
そのため帯刀したまま入室することはかないません。また利休は茶室に身分の上下を持ち込ませず、たとえ戦国時代であっても丸腰で亭主と対峙する空間となっていました。

武士

当時の武将たちは、常に毒殺の脅威にさらされており、毒見役がいたのはご存知ですよね。
その点茶室では、亭主が客に見られながらお茶を点て、客も目の前でそのお茶を飲むという、命がけのもてなしの場でもありました。
つまり茶室という空間では、武器も持たず毒見役もいない状況になることで、究極の信頼関係ができていたのです。

この信頼関係から生み出される社会的関係は、現代の日本社会にも生かされるのではないでしょうか。
上司と部下、異なる部署のメンバー同士が茶道を通じて交流し、親睦を深めたり、チームワークやコミュニケーション能力の向上につながります。

ストレス軽減

茶道には心を落ち着かせる効果があります。
職場でのプレッシャーやストレスが溜まった従業員にとって、リフレッシュする良い機会となるでしょう。
美味しい抹茶と和菓子を召し上がっていただくことで、ストレスが軽減され、心身の健康促進にもつながるはずです。

日本人として

茶道は日本の伝統文化ですが、実はほとんどの日本人が未経験だと思います。
茶道も抹茶も知ってはいるけれど、日本人であるが故にかえって敷居を高く感じてしまい、身近なものではなくなってしまいました。

茶道にはたくさんの作法やマナーがありますが、抹茶を美味しくいただくのが本来の目的です。
気後れせず、気軽に茶道体験をしてみてはいかがでしょうか?
一度飛び込んでしまえば、とても美しく、素晴らしい世界が広がります。

少しでも茶道の知識があれば、海外の方をおもてなしする際にもとても役立ちます。
日本の伝統文化を、日本人として、世界に広めていけたらいいですね。

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