端午の節句に粽(ちまき)を——和菓子に込められた願いと、抹茶でつなぐ日本の文化
5月5日、こどもの日。兜や鯉のぼりとともに、日本の食卓に登場するのが粽(ちまき)です。
先日、お付き合いのある和菓子屋さんから粽をいただきました。
笹の葉の香り、その素朴な見た目の奥に、はるか昔から続く物語が宿っています。
今回は、粽の由来と、端午の節句を彩る和の文化についてご紹介します。
粽の起源は、約2,300年前の中国へ
粽の歴史は古く、その起源は中国に遡ります。
今から約2,300年前、中国・楚の国に屈原(くつげん)という政治家・詩人がいました。人々から深く慕われた人物でしたが、陰謀によって国を追われ、5月5日に川へ身を投じてしまいます。
悲しんだ人々は川に供物を流しましたが、水中の龍に奪われてしまうと信じられていました。そこで、龍が嫌うとされる笹の葉でもち米を包み、邪気を払う五色の糸で縛って川に流したのが粽の始まりとされています。
この風習が端午の節句とともに日本へ伝わり、今日まで受け継がれてきました。
実は3種類ある——地域で全然違う粽の世界
日本の粽には、地域によって大きな違いがあります。
関西の粽は、米粉や葛粉で作った甘い菓子を笹の葉で包んだもの。あっさりとした甘さと笹の香りが特徴で、きな粉や黒蜜をつけて食べることも多いです。中国から朝廷のあった京都へ伝わり、貴族の間で広まったのが始まりとされています。
関東の粽は、もち米に具材を混ぜて蒸した「おこわ」スタイルが主流。同じ「粽」という名前でも、見た目も味もまったく異なります。
そして、あまり知られていないのが東北・北陸の「笹巻き」です。
新潟・山形・秋田などで広く食べられており、もち米を笹の葉で包んで灰汁(あく)で煮るのが特徴。きな粉や黒蜜をかけて食べます。関西の菓子型とも関東のおこわ型とも異なる、独自のスタイルです。
私は千葉育ちですが、母が新潟出身のため、子どもの頃から食べてきた粽はずっと笹巻きスタイル。甘いきな粉をかけて食べるのが当たり前だと思っていました。だから初めておこわタイプの粽を見たときは、思わず「これも粽なの?」と目を疑いました。
山形の笹巻きは文化庁の「100年フード」にも認定されており、れっきとした郷土文化として受け継がれています。
同じ「粽」という言葉でも、地域によってまったく別の食べものになる——端午の節句の和菓子ひとつとっても、日本文化の奥深さを感じさせてくれます。
抹茶と粽——和の取り合わせ
粽のような和菓子は、抹茶との相性が格別です。
茶道では、季節に合わせたお菓子を選ぶことが大切にされています。5月の端午の節句に粽や柏餅を添えて抹茶を点てる——それだけで、日本の季節の移ろいをそのまま体験することができます。
訪日外国人の方や、日本文化に興味を持つ方にとっても、「今の季節ならではの和菓子と抹茶」という組み合わせは、特別な体験として記憶に残ります。
出張抹茶体験で、本物の和の時間を
GreenTeaTokyoでは、オフィスやホテル、イベント会場などご指定の場所へ講師が出張し、抹茶体験をお届けしています。
季節の和菓子とともにお抹茶を楽しむひととき。端午の節句のタイミングに合わせたご依頼も承っております。
書道体験・折り紙体験との組み合わせも可能です。英語対応スタッフも在籍しており、外国籍のゲストが多い場でもご安心ください。
ご興味のある方は、ぜひ下記ページをご覧ください。





